一般社団法人 日本生物教育学会|The Society of Biological Sciences Education of Japan [SBSEJ]

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お知らせ

2015年10月 7日

生物教育サポート事業報告No.27

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2015年9月6日「グリーンアドベンチャー(植物探索)」実習が実施され,講師としてサポーターの岡崎惠視氏(東京学芸大学名誉教授)が委嘱されました。このグリーンアドベンチャーは,(公社)青少年交友協会(森田勇造理事長)が主催した「生活体験指導者養成講習(教員免許状更新講習)」に含まれる一実習で,国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)で行われました。講習には,東京都,神奈川県,千葉県,埼玉県,群馬県,栃木県から,小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の教員30名が参加しました。東京都の小学校教員の参加が最も多く,男女の数は,ほぼ同数でした。

 

この講習会では,①植物名(種名),②生活文化との関連(果実の利用,薬用効果の有無,建築材や庭木・街路樹への利用等)を学ぶことが主な目的ですが,今回はこれに加え,「科名」についての話もありました。

参加者には「和名・科名探索用紙」「参考資料」,同協会監修の「樹木図鑑(初級用)」が配布されました。探索用紙には,自由記述欄を大きく取ってあり,また観察した樹木の中から「自分の植物」を1種決めて記すよう指示されました。その植物を一年間,さらには数年間にわたって観察するための動機付けとのことです。

センター内のグリーンアドベンチャー常設コースの30種の樹木について解説される前に,それらの樹木名・科名,生活文化との関連などを,各自,探索用紙に記入するよう指示されました。植物を探索しながら,科名は図鑑で種名を検索する際に役立つこと,多様な種も科としての共通した特徴を持つこと,また遺伝子による最近の新しい分類体系で従来の科名が変更された種はどれか,などについて具体的に説明がありました。

記録した探索用紙を回収し正答数を調査したところ,数名を除き正答数は半数程度で,特に科名の正答数は少ないものでした。参加者は日頃,野外観察になじみが薄いようでしたが,野外観察や植物に対して興味を示し,植物の探索を楽しみ,科名の変更についても関心を示しました。

 

主催者からは,「遺伝子による新分類体系によって植物の科名が変わったこと,果実は葉の変化したものであること,けやきの種子は小枝と共に遠くまで飛散すること,樹木の衣食住や漢方薬とのかかわりなど,植物及び植物と生活文化とのかかわりがよく分かる内容でした」との評価が得られました。また参加者からは,「科名変更,樹木名の由来,花や実の不思議,植物と生活文化のかかわりなど,植物に関する様々なことが学べ,楽しく有意義な植物探索でした」との感想が寄せられました。

 

岡崎2015(27).jpg

ウバメガシ(ブナ科)の説明を聞く参加者