2014年11月に下村文部科学大臣(当時)が中央教育審議会に提示した諮問文の中に、「アクティブ・ラーニング」という言葉が使われて以来、全国至る所で「アクティブ・ラーニング」に関する講演やシンポジウム、校内研究等の主題、研究発表、書籍の刊行などに登場している。高等学校の現場で実際どのようにしたらよいだろうかという疑問に対して、5教科での実践や考え方を現場の教師が執筆している。生物教育学会の大野智久会員(東京都立国立高等学校教諭)が第7章「理科におけるアクティブ・ラーニング」の実践」を執筆している。大野氏は、在学中に熱心に授業を受けていた生徒と卒業後に会った時、何も残せていなかったと大きなショックを受け、悩み模索するうちに『学び合い』と出会った。現在では全ての授業をアクティブ・ラーニングで行っている。大野氏の授業の流れ、授業中の教員の活動、アクティブ・ラーニングを成功させるポイント等が具体的に述べられている。