1990年に当時のチェコスロバキアで第1回が開催された国際生物学オリンピック(JBO)に我が国が初めて参加したのが2005年の第15回北京大会であった。その後、徐々に国内選抜の参加者も増え、2009年7月には筑波大学で第19回大会が開催される。国内予選も「生物学チャレンジ」と名称変更し、単なる予選にとどまらず、より広く生物学に興味を持った中高生のコンテストの場として、その役割を広げている。「生物学オリンピックに挑戦したいがどんな問題が出るのか」「どんな勉強をしたらいいのか」などの声が多くの高校生や先生方からあがっており、この本はそれに応えるべく刊行された。過去問とその解説の他、国際生物学オリンピックの公式ガイドも掲載されている。これを生物学に興味を持つ全国の中高生が手にしてもらい、チャレンジしてくれることを願っている。(都築 功)