シンポジウム「これからの理数系教育を考える」
共同主催:
(理数系学会教育問題連絡会参加学会有志、50音順)
一般社団法人 情報処理学会
日本植物学会
日本生物教育学会
公益社団法人 日本地球惑星科学連合
日本統計学会
主催:
理数系学会教育問題連絡会シンポジウム実行委員会
開催日時: 2014年10月26日(日) 13:20~16:40
場所: 一橋記念講堂(東京都千代田区)
参加費: 500円(資料代)
開催趣旨:
わが国の小学校・中学校・高等学校の学習内容を定める学習指導要領は、おおむね10年毎に改訂されて来ています。しかし近年の急速な学習環境や社会情勢の変化に伴い、次回改訂は予定時期を繰り上げて実施される趨勢です。さらに、次回改訂においては小学校からの英語学習が本格開始されるなど、大きな変化が見込まれます。
わが国は科学技術立国であり、技術力の維持とその土台となる国民の理数能力の維持は常に求められています。しかし、最近の学力調査においては学力面ではトップを回復したものの、生徒たちの理数科の学習に対する意欲は低く、従前からの児童・生徒の「理数科離れ」や「学問離れ」が問題となっている状況は変わりません。このことは学ぶことの意味や学んだことの活用が分からないことに起因しており、これに対する有効な方策は打ち出せていないのが現状です。「学ぶ喜びを感じられる理数系教育」がいままさに求められています。また、世界の変化を予想し柔軟に対応できる人材を意識的に育てることも、技術立国を維持する大切な要件です。さらに、科学技術の急速な進歩に対して、正しい知識を基に自ら考え判断できる力を一人一人の国民が身に付けることも今まで以上に求められています。
私たち理数系学会教育問題連絡会は、理数系の学会間で教育に関する問題の情報を交換し、各学会の有効な教育活動につなげるとともに、必要な場合には提言を公開してきました。今回私たちは、上記の情勢に対し、これからの時代を生きる小学校・中学校・高等学校の全ての児童・生徒のために情報教育も含めた理数系教育をどのように体系化し、どのように身につけさせるかについて考えるため、表記シンポジウムを企画しました。これらの問題に関心を持つ関係各位に参加頂き、これからのわが国の理数系教育の再構築に向けて、共通認識の醸成ができれば幸いです。
プログラム
全体司会 : 都築 功 (日本生物教育学会、東京都教職員研修センター)
13:20 開会の挨拶 (人選中)
13:30 第1部 各学会からの報告
畠山正恒 (日本地球惑星科学連合、聖光学院)
14:00 第2部 パネルディスカッション
これからの理数系教育
--- 豊かなるためのわが国の共通教育としての理数教育
司会: 辰己丈夫 (情報処理学会、放送大学)
数学: (人選中)
理科: 大野智久 (東京都立新宿山吹高校・理科(生物)教諭)
情報: 萩谷昌己 (東京大学大学院・教授)
行政: 清原洋一 (文部科学省・初等中等教育局主任視学官)
民間: 大久保昇 (内田洋行代表取締役社長・
社団法人 日本理科教育振興協会会長)
山藤康夫 (日鉄住金総研株式会社・
コンサルティング事業部特別研究主幹)
辻 篤子 (朝日新聞社)
16:30 閉会の挨拶 (人選中)
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日本生物教育学会会員の皆様
理数系学会教育問題連絡会というのがございます。
これは、理科はもとより、数学や情報も含めた理数系の多くの学会から代表者が出て、理数教育の問題について協議しようというものです。生物教育学会も参加しております。学習指導要領の次期の改訂作業がこれから始まろうとしていることをにらんで、理数教育について考えるためのシンポジウムを下記の通り10月26日(日)に開催することにいたしました。理科・数学・情報に関連した学会のみならず、文部科学省、企業、マスコミといった幅広い所からパネリストを依頼しております。なお、パネリストの一人として、理科関係代表で、都立新宿山吹高校の大野先生(生物教育学会)にお願いすることにしました。遺伝子診断が非常に簡単にできるようになり、ビジネスにも既に成っている現実の中で、ヒトの遺伝について生命倫理や自分の生き方も含めてどのように考えさせて いくかというワークショップを、人類遺伝学会等と高校の生物教員の共同で行ったので、その報告をしてもらいます。
科学技術立国とか、ものづくり推進とはまた異なる視点ですが、理科教育の内容と社会や人間生活との乖離を埋める一つの試みと捉えて推薦しました。
実行委員 生物教育学会 都築 功