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2011年9月27日

第91回全国大会(蒲郡市ナメクジウオ大会)報告

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期 日  平成23年8月16日(火)~18日(木)

開催場所 蒲郡市生命(いのち)の海科学館

参加費  5000円(懇親会費は別途4000円)

参加者  28名(参加費納入者1名欠席)+12名(実行委員、講師等)+一部参加者7名(参加費徴収せず)、合計47名

 

日程と内容

 

8月16日  12時 受付

 

               13時 開会

 

○ 海岸埋め立て地の観察

埋め立て後15年を経過した土地の植生状況を中心に調査を実施した。

講師:中西正氏(植物)、竹内元一氏(チョウ)、鈴木栄二氏(昆虫)、渥美守久氏(鳥)

 

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図1 遷移の状況説明を聞く


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図2 県内で珍しいトンボの棲息があると聞く


17時30分 蒲郡荘で懇親会。その後、生命の海科学館で情報交換会

 

8月17日    8時集合

 

○ 大島に渡りナメクジウオ探索

実施場所:  愛知県蒲郡市三河大島周辺 天然記念物指定区域内海域(水深2.5~4m)

共同実施者:  蒲郡市生命の海科学館、蒲郡市博物館、竹島水族館

調査方法: 調査は船尾よりドレッジを降ろし、時速1~2ノット程度で牽引。広島大学大学院理学研究科、安井金也教授の指導により、サンプリングした砂の状況を見つつ採取ポイントを変えながら計5回砂の採取を行った。ドレッジ機材は、サイズ30×82×6(cm)鉄製枠で網目1㎝、網長1mのものである。採取した砂は、三河大島に運び込んでからブルーシートに広げ、そこからは手作業でナメクジウオを探した。この際、安井教授の指導により、砂を手のひらに乗せ、篩にかけるようにして探索した。

調査結果: 今回の調査ではナメクジウオの確認はできなかった。

同時に捕獲された生き物;ガザミ、サンショウウニ、キセワタガイ、ユビナガホンヤドカリ、アカニシ、タマシキゴカイ、アサリ、サルボウガイ、ウミニナ、ムシロガイ、カガミガイ、ナミマガシワ

 

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図3 大島と調査海域


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図4 使用したドレッジ

  

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図5 ドレッジの牽引

 

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図6 篩にかけるように丹念に探索

 

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図7 特別天然記念物指定地を示す碑の前で記念写真

 

その他: テレビ局4社、新聞社4社の取材が入り、地元では天然記念物指定のナメクジウオが再発見されるか期待が大きかった。

 

       13時

 

○ ナメクジウオについての講義と観察

会場: 蒲郡市生命の海科学館

講師: 広島大学大学院理学研究科 安井金也教授

ナメクジウオについてのわかりやすい講義及び熱心な質疑後に、参加者一人に1匹の生きたナメクジウオが渡され、実体顕微鏡で詳細に観察。なお、観察に使ったナメクジウオは、熊本大学沿岸域教育研究センター合津マリンステーション教授の逸見泰久先生のご好意で恵送していただいたものである。記して、感謝の意を表するものである。

 

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図8 安井教授による講義の後、解剖実習

 

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図9 テレビ局、新聞も興味津々で取材

 

               16時

 

○ 生命の海科学館の特別展及び常設展示のガイド付き見学

 

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図10 ストロマトライトと縞状鉄鋼層


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図11 最古の脊椎動物ハイコウイクチス。中国の現地以外では世界中当館だけが所有

 

               18時

 

○ 川上昭吾生命の海科学館長を囲んで懇親会

 

 

8月18日 8時40分  集合

 

○ 愛知県立水産試験場と愛知県立三谷水産高等学校の見学

 

水産試験場では水産試験場の概要や三河湾の環境等の講義、アサリの水質浄化実験、及び施設見学を行った。

三谷水産高校では学校の概要説明及び生徒の課題研究発表2題を聞き、ウナギ等の養殖施設を見学した。

 

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図12 水産試験場での説明

 

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図13 三谷水産高校の校門と燈台


12時 三谷水産高校にて解散。3日間の大会閉幕。